能登半島半島地震は宿泊施設などのキャンセルや休業など、富山県内の観光業にも影を落としました。富山県のまとめでは、損失額は720億円にも及ぶと見込まれています。氷見市宇波にある温泉旅館「うみあかり」ではこの地震で震度5強の被害を受けましたが、1年が経ったいま、活気を取り戻しつつあります。

富山県氷見市宇波にある温泉旅館「うみあかり」は、立山連峰を一望できるダイニングや大浴場のほか、旬の食材が堪能できるとあって人気の施設です。

しかし、うみあかりでは2024年の能登半島地震で震度5強の揺れにみまれました。

津波警報が出されるなか、従業員が指定避難所となっている高台まで宿泊客を誘導しました。

幸いけが人はいませんでしたが、館内では天井が落ちたり、床や壁に亀裂が入ったりするなど被害が相次ぎました。さらに断水も発生し、一時休業を余儀なくされます。

水が出たのは地震発生から12日後でした。

2024年1月中旬に営業再開にこぎつけましたが、しばらくは地震の被災地ということに不安を感じる人が多く、予約のキャンセルが殺到しました。

施設の損失は修繕費とキャンセル料で計7000万円にものぼりました。

能登半島地震から1年を迎える頃、2024年12月末の宴会場には旬の寒ブリやベニズワイガニを目当てに訪れた大勢の人の姿がありました。


「ブリが美味しかったです。早く復興して、みんな元気に過ごしてもらえたらいいなって思います」
「やっぱりみんなで応援して、支えてあげないといけないなと思ってます」