■安倍晋三氏にも引き継がれる関係性「新憲法制定を」
後を継いだ晋三氏は、官房長官時代の2006年、関連団体の全国大会に祝電を送っていた。
司会
「岸信介元総理大臣のお孫様でいらっしゃり、現内閣官房長官、衆議院議員の安倍晋三様…」
参加した元信者は…
元信者
「すごく驚きましたね。安倍官房長官と呼ばれた時に、その会場が一瞬どよめいていて、それで確か記憶に残っていたと思いますね。おじいさんの頃から関係があったので、教団と。安倍さん自身も教団と関係あるんだろうなと思っていました」

その年、一気に内閣総理大臣に上り詰めた晋三氏。思想新聞の見出しには…
「安倍政権で新憲法制定を」(2006年10月1日付)

■「安倍元総理を“食口”にする」講義に含まれていた内容とは
その頃の戦略が書かれた関連団体の資料をみると、信者を意味する“食口”(シック)の議員を100人立てることが目標に掲げられている。

長年、関連団体で講師を務めてきたという男性は、講義の内容に安倍元総理を“食口”(シック)にすることが含まれていたと明かす。
旧統一教会関連団体 元講師
ーーご自身がそのようにして講義されたんですね?
「そうやって神の国が来るんだから頑張ろうっていうのは、私の洗脳していたやり方なんですよ」
第二次安倍内閣発足後、教団との関係はより深まっていった。そして…

安倍晋三氏(2021年9月 YouTubeより)
「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆様に敬意を表します。家庭の価値を強調する点を高く評価します」
■「3代の因縁である」生前寄せられていた母からの懸念

安倍元総理の銃撃を山上容疑者に決意させたとされるビデオメッセージ。
「天宙平和連合」の日本支部会長、梶栗正義氏は、信者に向けた配信映像の中で、複数の関連団体の会長を歴任した父親・玄太郎氏が、安倍家と関係が深かったことを述べている。

天宙平和連合日本支部 梶栗正義会長
「アルバムを準備してお写真をお見せして、そのうちのひとつに、アボニム(文鮮明)と岸(信介)先生。それだけじゃなくて、(父の)梶栗玄太郎と岸先生の写真があると。安倍晋太郎先生と、梶栗玄太郎の写真があるんです。それをその次に入れて、私とこの方(晋三氏)とのツーショットの写真がある。それも一緒にして、見て下さい。3代のお付き合いだと、3代の因縁であると」

そして、安倍元総理が殺害された直後の思想新聞は、その死を「埋められない喪失感」と伝え、霊前に「勝共の使命貫徹の決意を捧げる」とした。

野上氏は、安倍元総理の母、洋子さんのこんな懸念を周辺から聞いている。
元共同通信 野上さん
「母親の洋子さんがね、(7月の)参議院選挙の前に一言言ってるんですよ。『あんまり深く教会と関わらないほうがいいわよ』と言ってるんですよ。晋三さんに、安倍さんに」
「だからそれを聞いた時にね、もう相当深い。つまり母親は知っているわけですからね。岸さんも、晋太郎さんもね。母親が言うから相当ね、密な関係があったということですね」

(「報道特集」9月24日放送より)
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