窃盗した行員は支店長代理 役職のため窃盗できたか
盗むことができた一番のポイントは元行員の役職です。女性は支店長代理で、支店のNo.3かNo.4ぐらいの立場、抜き打ちチェックが入ったときには、チェックに立ち会うようなポジションでした。
つまり、どういうチェックを行っているかを確認することができる役職にいたそうで、逆にチェックの抜け道もわかりうる立場だったということです。
専門家は、副鍵の入った封筒について、・きれいにはがして戻したか、・印のチェックが厳密ではなかったか、どちらかの手口ではないかとみています。
会見した三菱UFJ銀行は、チェック体制が少し甘くなっていたところはあるとし、今後の対策として、複数人でのチェックを徹底しようとしています。副鍵については、各支店にあったものを本部で一括管理するような対策も発表しています。安全のためには銀行員が介入しない自動型貸金庫が望ましいのですが、高額なコストが必要です。
専門家によりますと、そもそも「貸金庫業務は儲からない」といいますが、何のためやっているかというと、富裕層を囲い込むためです。そこにコストはかけたくないというのが本音のようですが、信頼性を担保するためにどうバランスをとっていくのかが、今後の課題となっています。