目先の利益じゃない!ウーバーが見据える未来とは…
最後に、「ウーバー」の真の狙いはどこにあるのかを考えます。
自動配達が定着すれば労働力不足が解消され、サービス料は安くなり、利用者のメリットが大きくなります。真っ先に始めたアメリカのウーバー・テクノロジーズはさぞ大もうけなのか…と思いきや、違うようです。
実は、ウーバー・テクノロジーズは、2009年の創業時から2022年まで赤字で、年によっては1兆円以上の赤字もありました。それなのに自動配達などにコストをかけられる理由について、自動運転ラボの下山哲平代表は「支出の7割が人件費。自動化が進むことで利益が出るビジネスモデル」という見解を示しています。
それだけではなく、ウーバー・テクノロジーズはもっと先も見ているようで、下山代表は「ビジネスで得た『人の移動データ』がお金になる」といいます。「ここからここへ何時に配達」といった予約のデータなどから、人気の店や宣伝すべき店がわかるようになり、それによって広告収入がどんどん集まるようになる、それこそが一番の狙いだということです。
こういった先を見据えて投資を続ける企業が日本でも出てくるのでしょうか。