■遠藤さんは何事にも真っすぐ取り組む!「剣道は生涯武道」
石巻市出身の遠藤さんは飯野川高校時代から剣道をはじめ、国士舘大学に進学。2001年には宮城県で行われた国体に出場し団体戦の大将を担い、見事優勝を果たしました。

この道65年。今は剣道の普及のため、各地に稽古をつけにいく日々を送っています。稽古に出向くときは、車を運転します。

遠藤勝雄師範:
「車がないと生活できない。免許返納できないですね」

9月12日、遠藤さんの姿は石巻市に。

趣味の家庭菜園のため、週に一回、自宅のある仙台市内から車で1時間半をかけ、実家のある石巻を訪れています。

遠藤勝雄師範:
「秋、冬の野菜を植えるのは、今が最後くらいなんですよ」

家庭菜園に勤しむ姿も剣道と同じく真剣そのもの。何事も真っ直ぐに取り組むのが遠藤さんのモットーです。
遠藤勝雄師範:
Qこういう作業している時は剣道のこと考えないんですか?
「考えないですねそれに集中。剣道ばかりでは、つまらんですよね。人生を2倍楽しむには趣味を持てと教わった。人間育てるのと同じ野菜を育てるのは、それなりに手をかければ立派に育つんですよ」




そして、この日遠藤さんが訪れたのは、鹿野少年剣友会。子どもたちに剣道の楽しさを伝えるのも範士八段としての使命だと言います。
遠藤勝雄師範:
「子どもも真剣になっているのは、目に現れますよね。(子どもたちは)剣道界にとっては宝ですから」


剣の道を志す子どもたちにとっては、範士八段に稽古をつけてもらえる貴重な機会。81歳遠藤さんのすごさに、子どもたちは…。
鹿野少年剣友会 小畑文人くん:
「剣道のことが色々分かっていいことだなと思いました」
鹿野少年剣友会 支倉然くん:
「結構、年なのはやく技を打ったり回避したりするのがすごい」


子どもや学生と剣を交えることで英気を養えると話す遠藤さん。
遠藤勝雄師範:
「若さというのは何にも代えがたいエネルギーですから、接する中でそのエネルギーをもらう竹刀を通しての会話ですから…これは面白いですよ」


「剣道は生涯武道」、遠藤さんはその言葉を胸にきょうも元気に竹刀を握ります。
