19日は敬老の日ということで、宮城県内に住む元気なお年寄りを特集します。こちら、剣道の達人「範士八段」遠藤勝雄師範御年81歳です。宮城県ではただ一人、範士八段の段位を持つ遠藤さん。その素顔に迫ります。

■ただ一人の範士八段!遠藤勝雄師範とはどんな人?

激しく交わる竹刀。そして、響き渡る声。

遠藤勝雄師範:
「怖がるな!」


東北大学の剣道部に稽古をつけていたのは、範士八段の遠藤勝雄師範81歳です。


遠藤勝雄師範:
「良い剣道というのは内臓をめちゃくちゃにしない剣道、正しい姿勢、正しい構えが基礎になります」


初段から八段まで段位がある剣道。全日本剣道連盟によりますと、八段の合格率は1%にも満たないといいます。県内に八段は4人いますが、一定の条件を満たした選ばれし者の称号、最高位となる「範士」は遠藤さんただ一人です。


およそ20年にわたり、東北大剣道部の指導を続ける遠藤さん。
遠藤さんは幾度となく学生らを集め一つひとつの動きを指導。

東北大で指導する遠藤さん


遠藤さんの指導:
 ​「こういう打ち方は硬いんだよ。これを柔らかく使う。柔らかいんだけど崩れるんではない。分かりました?」


東北大学剣道部 薬袋颯主将:
「80歳を超えているのに稽古をしても全然勝てないし、経歴もすごいので尊敬している」


東北大学剣道部 梅宮穂花選手:
「迷った状態で教えを乞うとヒントをもらえて、調子を立て直せたりするのでありがたい。この大学に来て先生のもとで学べるのは、自分の人生にとって剣道をやっていく上で幸運だった」


遠藤勝雄師範:
「本当に引き出してやらないと、やりとりの中で潰すのではなくて…最後にはそれでもまだ勝ってませんよと教える。潰すのではなく育てる、導いてやるのが指導かなと思う」