◆予算を通すための「総理辞任」そういう手法はあるのか?

――最終手段、予算を通すために「石破総理の辞任」という驚きの策、というのは野党からするとどうですか?
(武田一顕氏)これは難しくて、実は石破さんの人気が下がれば下がるほど野党の本音は、長く(総理を)やってほしいと思うんですよ。長くやってほしいとは思うんだけど予算が通らない、端的な例を言うと閣僚にスキャンダルが出ちゃった場合には、野党も態度を硬化させますから、もしそうなった際に、最後には予算を通さないとまずいから、「やめろやめろ」となって、最後に石破さんが、「私辞めるから予算だけは国民のために通してください」っていうのはありうるという、そういう選択肢です。
――続いて来年の7月に待ち受けている「参院選の壁」の話。勢力図は、過半数を優に超えて自民公明で140議席あります。その半数が来年改選です。過去の政権交代も、2009年も2012年も参院選で負けて、その後の衆院選でも負けて変わるという歴史です。
(武田一顕氏)「政局は参議院から」って言葉があります。初めに参議院で取った者が勝つ。実は、参議院の方が重要です。
――自民党側は、参院選に向けて、「石破総理を選挙の前に変えるんじゃないか」という見方もありますし、野党側が「国民受けする政策でアピールをしてくる」ことも予想できる。
(武田一顕氏)野党でも政策が実現できる、というのをどこまでアピールできるかなんだけど、野党って昔は「反対党」「非政府党」と呼ばれていたこともあって、国会でぶつかって、結局暗礁に乗り上げて石破政権は立ち行かなくなるってのは私の推測です。