衆院選などの投票が締め切られる午後8時。テレビや、新聞社のインターネットサイトなどでは「〇〇候補が当選確実」という速報がすぐに流れます。でも、投票は終わったばかりで、開票作業はまだ始まっていないはず。なぜ、その段階で「当選確実」を出せるのか。仕組みを紐解きます。
そもそも「当確」とは なぜ各社が報じるのか
「当選確実」とは開票作業が始まる前や途中段階であっても、メディア各社が独自の調査と取材をもとに「この人が間違いなく当選する」と判断したときに報じるものです。略して「当確(とうかく)」と呼ばれ、投票が締め切られる午後8時に各社が一斉に報じ始めます。
そもそもなぜ、各社が競って当確を出すのでしょうか。「翌日になれば正確な結果が分かるじゃないか」という声もありますが、選挙は民主主義の根幹で、国の未来を左右します。ですから、その結果を少しでも早く、そして正確に伝えることは、報道機関の使命でもあるのです。もちろん「誤った当確」は絶対に許されません。
では当確をどのようにして出すのか。その判断材料は主に▼投票日当日までの情勢取材▼出口調査▼束読みの三つです。