録音のきっかけは「子どもが先生を怖がっている」

小笠原亘キャスター:
多くの保育施設が子どもに寄り添った保育をやっていますが、一部で心が痛むような事案が起きているということです。
2024年6月、大阪府八尾市の認定こども園で、虐待事案が起きました。
保育士3人の音声があり、非常に高圧的で、子どもを馬鹿にしたような音声でした。
音声は、子どもの異変を感じた保護者が子どもの鞄にボイスレコーダーを入れたことによって録音されたものです。この行為は、保護者としてかなり勇気のいる行動だと思います。
この音声を持って保護者は「八尾市」と「園」に通報を行いました。
八尾市は「心理的虐待」を認めました。当該の認定こども園は「不適切保育があった」と謝罪をしました。
一方、八尾市は当該の園に対して、特別監査に入ったものの、改善がみられると処分をせず、事案の公表もしなかったということもありました。

そもそも、保護者はなぜ録音をするにまで至ったのかですが、関係者や園の報告書によると、園に連れて行く際に子どもが先生を怖がっているような発言をしていたそうです。
保護者は、発覚前に相談をしています。当時、認定こども園側は、進級して1か月ほどとして「まだ慣れていないだけ」などと回答。八尾市側は「話だけでは難しい」としました。
保護者は意を決して、子どもの鞄にボイスレコーダーを忍ばせたことで、こういった事案が明らかになりました。