■閉会中審査 野党側は国葬に至った経緯や法的根拠を追及
では8日に開かれた閉会中審査ではどのようなやりとりがあったのか。立憲民主党の泉健太代表は、佐藤栄作元総理を例に挙げて次のように話しました。
立憲民主党 泉健太代表
「(佐藤栄作元総理は)当時、戦後最長の在任期間やノーベル平和賞を受賞している。でも国葬ではなかった。なぜですかね」
岸田総理は
「国葬儀について、具体的に定めた法律はありません。ひとつの基準を作ったとしても、国際情勢や国内情勢に基づいて判断しなければならない、これが現実だと思います。その都度都度、政府が総合的に判断をし、どういった形式をとるのかを判断する、これがあるべき姿」
そのときの政権が決めることなので、佐藤栄作元総理のことは今回は関係ないということなのでしょうか?あくまで今の政権が判断していくということです。

費用について、8日にあったやりとりです。
自民党 盛山正仁衆院議員
「(今回の国葬の費用について)過去の内閣自民党合同葬などと比べ適切なものでしょうか?」
岸田総理
「過去のさまざまな行事等の比較においても、妥当な水準であると考えている」
自民党 盛山正仁衆院議員
「警備費・接遇費などの発表が遅れたことについて説明があった方が良かったのでは?」
岸田総理
「できるだけ早く数字を示すため、仮定の数字を置いて説明をさせていただいた」
■一国のリーダーの死 自民党と内閣の“合同葬”と“国葬”との違いは
井上貴博キャスター:
安倍元総理、一国のリーダーの死をどういうふうに悼むのか、結果的には今、世論が大きく2つにわかれてしまっている。国を分断してしまったような状況は誰も望んでいなかったのではないかと思っています。
獨協大学経済学部 森永卓郎 教授:
総合的な判断で国葬にしたという判断が間違っていたと思うんです。「自民党と内閣の合同葬」と「国葬」で実質的に何が違うかというと、費用の半分を自民党が持つかどうかというところだけです。そこをケチって国葬にしたおかげで世間の反発もあったし、昭恵夫人等の遺族の方々にも大変失礼な事態になっているわけです。さらに国葬にしたおかげで、旧統一教会と自民党の関係についても組織的に選挙支援を受けていたのはほぼ明らかなんですね。でもそれも認めるわけにはいかないんです。そういう意味で、総合判断という岸田さんの判断が政府を窮地に追い詰めたということなんだと思います。