匿名・流動型犯罪グループ=“トクリュウ” どんな組織?

“トクリュウ”とは、匿名・流動型犯罪グループのことを指し、首謀者・指示役・実行役で構成されています。
SNSなどで仲間を募集し、中枢部分が「匿名化」されています。
指示役と実行役の繋がりも薄ければ、実行役同士の繋がりも希薄ということが特徴として挙げられます。
さらに、実行役を募集・解散し「流動性」が高く、全容解明が困難な組織になっているということが挙げられます。
ホラン千秋キャスター:
特に寝ている時間帯に急に何者かが侵入してきて、凶器を持っていたり暴力を振るわれたりすることがあると、私達としてはできることがないですよね。

萩谷麻衣子弁護士:
これだけ社会に脅威を与えているので、実効性ある法整備を考えなければいけないと思います。
例えば、暴力団については暴力団対策法が平成3年にできて、取り締まりを強化して弱体化していきましたが、このグループのネックは、流動性が高いところです。
どういうグループに法律の網をかければいいのか、その定義が難しいので全容解明が困難ということはあるにしても、法の網をかけるには組織の解明が重要になってきます。
井上貴博キャスター:
強盗の検挙率は9割を超えているので、玄人はなかなか手を出さないと言われている犯罪形態です。
このように闇バイトである程度集めて、実行犯を切り捨てられるとなると、リスクを全く考えなくなっていますよね。そうすると防犯カメラがあることも歯止めにならない、お金のない所でもとにかく入れと、無茶苦茶なことができる。ここをどう阻止するのか、大変ですよね。
萩谷麻衣子弁護士:
組織の中核にいる人間は「数打ちゃ当たるだろう」としていますよね。警察もAIを駆使して、闇バイトの募集について検索・削除要請をして、それが功を奏しているところもあるようですが、検挙率は9割を超えていて捕まりますし、捕まったら非常に重罪です。約束された報酬も払われないことも多いので、こんなものには手を出さない。バイト感覚でやらないということが重要です。