この記事に背中を押されたのは、愛さんの父、克則さんも同じです。

(父・克則さん)
「周りはがれきですね。でも蔵だけが綺麗に残ったんで。商品も何も揃わなかったんですけど、開けますよ!ってやったのは4月20日あたりだったかな。そのときはお店も何もなかったんで、近所の人たちが喜んでくれてね。本当に開けてよかったなっていうかね」

(武藤愛さん)
「悲惨な状況の中でもみんな手を取り合って協力し合って生きていく。前を向いていこうというのが目に見えたので、すごく嬉しかった気持ちはありますね」

その後、大沢地区にも住宅が次々と建ち、さまざまな店が本設で再開された一方で、人口減少に伴い大沢小学校は2020年3月で閉校しました。

一度岩手県外に出て町に戻った愛さんは、町の形は変わっても住民同士のつながりは守り続けなくてはならないと感じています。