「何も変わりません」苦悩の8カ月…見通しすら立たない不安

「どう手を付けていいか、これだけたっても何もわからなくて毎日毎日考えても、どうすればいいか。いま町でもし地盤改良を全部するってなった時に個人で持っている敷地もしてくれるのかどうか。手を付けずに待っていればいいのか」

住民説明会でこう訴えたのは、西村真由美さんです。内灘町鶴ケ丘で父の代から続く運送会社のサカエ重量運搬は液状化の影響で80センチほど地盤沈下し、事務所横の倉庫は全壊。元日以降、雨が降るたび事務所には水が流れ込むといいます。事業を続けるための工事ですでに総額500万円ほど自己負担しました。

西村真由美さん
「何か相談すると『法人だから…』と言われる。ちょっと待って、法人である前に町民やよって」


西村さんの自宅は、今も大きく右手前に傾いたままです。周りを囲む地面は、まるで砂場のように。

Q 砂地だった?
「違うよ。こんなのどこから来たのって」

家の中は大きく傾き、生活することはできません。西村さんは、夫と息子の3人で住んでいましたが、今は町内外でそれぞれ離れ離れに暮らしています。

西村真由美さん
「何も変わりません、本当に変わらない。10月の国の返事を待って、良い答えが返ってくることを望みます」