事件の首謀者はいまも行方分からず 新たな似顔絵公開

しかし、唯一今も行方が分かっていないのが、事件を首謀したとされる見立真一容疑者(45)です。事件の2か月後にフィリピンへと出国していました。

佐藤 捜査一課長
「フィリピンや周辺国に潜伏している可能性もあるので、ICPO(国際刑事警察機構)による国際手配をしている」

その後、警視庁は行き詰まる捜査を打開するため、フィリピンの警察当局に働きかけ、異例の記者会見が開かれます。

フィリピン警察の会見(2015年)   
「日本からの要請は、すぐに国内中の警察関係者に注意喚起してほしいと。ある地域・島はとくに重点的にと言われました」

さらに、有力な情報を寄せた人に対して、国籍を問わず600万円の懸賞金を支払うことを発表。

これまでに、国内外から1000件以上の目撃情報が寄せられたといいます。

目撃情報
「フィリピンのホテルで見立らしき人物を見た」
「パチンコ店に特徴が一致する男がいた」

警視庁は、こうした情報をもとにフィリピン当局とともに捜査を展開。

しかし、いまだ逮捕には至っていません。

警視庁は8月、新たに、見立容疑者の現在の姿を推測した似顔絵4種類を公表。

鋭い目つきに、ややとがった耳、唇の左上にほくろが特徴です。

事件から、9月2日で12年。
佐藤捜査一課長の事件解決への思いは、今も変わりません。

佐藤 捜査一課長
「未解決事件の遺族とか被害者は終わりがない。真実が明らかにされない限り、永遠に『どうして』と考えなければならない。遺族や被害者が、未来に一歩でも踏み出していただけるように。そういう環境を作ることが、捜査一課の使命と考えている」

TBS社会部 警視庁担当 岩永優樹

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情報提供
警視庁麻布警察署
03-3479-0110