2つ目の問題は「IBA」と「IOC」の対立
もう1つの問題は、「組織の対立が背景にある」という点です。IBA(国際ボクシング協会)はテストステロンの値が高いから出場できないと言及し、IOC(国際オリンピック委員会)は女性のパスポートを保有し、数年間女性ボクシング選手として競争してきた選手で疑う余地がないと出場を認めています。
正反対の判断になった背景として、この2つの組織は対立しています。去年IBAはIOCから、統括競技団体資格をはく奪されています。ロシアとの関係が強すぎるという理由です。
オリンピックはIOC(国際オリンピック委員会)が全競技を運営しているわけではなく各競技ごとに連盟がそれぞれで運営やルール決めを行っています。ボクシングも以前はIBA(国際ボクシング協会)に任せていました。
今回のIBA(国際ボクシング協会)の発言の理由はわかりませんが、こういう背景があることは理解しておく必要があります。來田享子教授は、「その大会を運営している組織を信じるしかない」と言っています。