「南相馬のジャガイモいかがですか」

この日の朝市では福島県南相馬市のNPO法人らが視察を兼ねて地元で採れたジャガイモの販売をしていました。
福島第一原子力発電所の事故により避難を余儀なくされ、未だに一部で帰還困難区域が残る南相馬市でもコミュニティづくりが大きな課題となっています。

「にぎわいがすごいですよねー」


「わざわざ遠くから来るんじゃなくて地元民が参加していただく、これが一番の宝ですよね。いまのこのNPOと地元の関係が非常に良好だってのは一目瞭然わかるわけですよね。素晴らしいと思いますね」

震災で今までの住民構成が変わり、コミュニティの再生に取り組む当事者だからこそ、このにぎわいに価値を見出していました。

「一番おいしいのはね、カレーがおいしかった」「カレー」「カレーに入れるとね、イモが溶けたような形になってね」「あー、そうすか」

この居場所ハウスを運営するのが住民らで構成するNPO法人居場所創造プロジェクトです。
理事長を務める末崎町在住の鈴木軍平さんは、施設が開館して以来、理事長兼館長として住民たちの居場所づくりに取り組んできました。

「けっこうだんだん増えてきてるのね。なんだって一番はみんなで交わって触れ合いが深まればいいのかなと思ってるのね。それがなんぼでもいつもの生活のリズムになんぼでも貢献できればいいかなと思ってるんだけどす。それが一番だね」