米国防総省の調査によると、全世界の米軍のなかで発生した性暴力事件は、2011年度以降、増加傾向にあり、2023年度は8500件あまりに上っています。

▽前泊教授 「米軍のなかの性犯罪を抑える手立てもないなかで、日本側の対応だけ議論しているという、本質的な議論が欠落していることがこれでも明らかだと思いますね」

米軍全体の性犯罪が年に8500件 “フォーラム”では日本での再発防止策だけ議論?



前泊教授は、米軍内部で綱紀粛正が徹底されないまま再発防止策を議論しても、根本的な解決にはならないと指摘。このほか、「フォーラム」について▼定期的に開催すること、▼県知事や市町村長が発言する機会を持つことなどが必要だと指摘しました。

実は、米軍関係者による事件事故をめぐっては、すでに「米軍人・軍属等による事件事故防止のための協力ワーキングチーム」という協議の場が2000年10月に発足されています。しかしこれは2017年を最後に開催されていません。

まだその実態が明らかになっていない新たな協議の場「フォーラム」の実効性はどうなるのか。機能し続ける再発防止策や通報体制の構築が求められるなか、「フォーラム」の行方が注目されます。