元F1ドライバーで、現在はプロ自転車チームを率いる 片山右京 さんが、子どもたちに「夢をあきらめない気持ちを持ち続けてほしい」と開催している特別学校が、ことしも広島で行われました。

あいにくの雨の中、広島県 東広島市で行われたチャレンジスクールは、片山さんの自転車チームの下部組織「チーム右京レブ」が主催し、ことしで13回目。片山さんは集まった小学生20人を前に特別スクールの校長としてあいさつしました。

元F1レーサー 片山右京 さん
「だんだん13回目ともなると神風のパワーも落ちて、初めて雨を降らせてしまいましたけども」

雨のため、自転車とランのデュアルアスロンは残念ながら中止。それでも、復元展示された日本初の国産F1カーを前に気合いを入れます。

参加者
「がんばるぞ! おー!」

片山さんの熱い思いを伝える座学では…

片山右京 さん
「テレビでF1マシーンを見たの。そのときにウァーンウァーンウァーンってエンジン音とかね、かっこいいなあと思ってF1レーサーになりたい思ったんだよね」

資金面などさまざまな困難を克服し、夢を実現。F1レーサーとしてアイルトン・セナやアラン・プロストといったワールドチャンピオン経験者と渡り合いました。

片山右京 さん
「一番最初に大事なのはチャレンジ、まずやってみること。中に入ってみると、知らないことがどんどん勉強になってくると、新しいチャンスが生まれてくる」

小さな子どもたちには難しいかと思われましたが…

参加者
「あきらめずにチャレンジしていくことで、恥ずかしがらずにチャレンジすることが大事だなと思いました」

思いは確かに届いていました。

片山右京 さん
「とりあえずやってみる。チャレンジしてみて、やらないと何にもスタートしないよね。時間だけ経っちゃうからね」

その後、奇跡的に小雨となり、ランだけで実施することに。

チャレンジスクールを経験した 桑原悠 くんはチーム右京レブに入り、この夏、城北高校からインターハイに出場して上位を目指します。

片山右京 さん
「位置について。よーい、スタート」

学年ごとに分かれ、順位を付けることで子どもたちに競争心を芽生えさせます。しかし、大事なのはこのあとです。

片山右京 さん
「…ということで、もう1回やります。自分のさっきよりもがんばる練習で走ってみて」

実は1回目の自分を超えるようがんばることが重要です。

片山右京 さん
「じゃあ、全力で行くぞ。よーい、スタート」

2回目は明らかに必死の形相で走る子どもたち。

片山右京 さん
「足がガクガクしたでしょ、それはがんばった証だから」

参加者たち
「楽しかった」
「片山右京さんのいろんな経験を教えてもらって、すごくいい経験になりました」

保護者
「楽しみながら続けていってくれればいいなと思っています」

元F1レーサー 片山右京 さん
「自転車の世界でもね、日の丸を掲げて君が代を流してもらってがんばってもらえたらなと思います」

チャレンジスクールは今回で13回目。自転車競技でインターハイに出場する城北高校の桑原悠くんをはじめ、ここから全国を目指すチャレンジ精神は確実に受け継がれています。