梅雨明けはどう決まる?広瀬気象予報士の今年の見通しは「遅くても21日ごろ」

南波キャスター:
肝心の梅雨明けですが、沖縄・奄美は既に梅雨明けが発表されています。その他は大体7月の中旬から下旬にかけてというところが予測されているのですが、そもそも梅雨明けはどのように決まっていくのでしょうか。

梅雨明けは、気象庁の週間天気予報の担当者と、地方気象台の予報官が協議をして決定していきます。
地上や上空の予報、そしてこの先の1週間分のチェック、梅雨前線が南下しないかなどを確認して発表する、あるいははっきりとしない場合は発表しない年もあります。

今年の梅雨明けについて、広瀬さんの予想は“遅くても21日ごろ”とのことです。

広瀬 駿 気象予報士:
梅雨という現象は春と夏の季節の変わり目です。全体として現象自体がぼやっとしているので、梅雨明け前後に1週間ぐらい幅があります。“この日”と言い切れないところはありますが、月曜日の可能性もあれば、早ければ今週の木曜日(18日)の可能性もあります。

ホラン千秋キャスター:
天気予報で“晴れマークがつき始めたら梅雨明け”とはならないときもあるわけですね。

広瀬 駿 気象予報士:
幅を見て真ん中あたりで発表されることもありますし、スパッと晴れのモードになると発表しやすい時もあるのですが、大体ゆるっと晴れていくので、気象庁の方々もちょっと頭を悩ませているのではないかと思います。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
“遅くても”ということは、21日を過ぎることはなさそうだという広瀬さんの考えがあるということですか?

広瀬 駿 気象予報士:
天気に“絶対”はありません。しかし、来週の遅くても月曜日(22日)には梅雨明けする可能性が高く、その後数日以内には発表される可能性はかなり高いと思います。

松田丈志さん:
ただ大事なのは、明日の天気ですよね。明日はどうなるかが一番大事ですよ。

広瀬 駿 気象予報士:
予報が変わりやすい時期なので、いつも以上に気にして天気予報を見てもらいたいと思います。

梅雨が明けたら海水温が高いため、猛暑や台風シーズンが心配です。
今、日本の南の海水温はかなり高く、沖縄周辺の海水温は32度ぐらいあります。記録的な猛暑が沖縄では続いているのですが、海が暖かいとその周辺は暑くなります。暑くなると台風が接近するときに勢力を保って、強まったまま日本列島に上陸することも考えられるので、今年の台風シーズンは、いつも以上に大雨や暴風災害を気にしてほしいと思います。

ホランキャスター:
松田さんはスポーツの現場でもお天気に左右されることがあると思うのですが、この夏、心配されていることはありますか。

松田丈志さん:
オープンウォータースイミングやトライアスロンなど海で競技を行うスポーツもあるので、海が荒れれば競技は中止になるのですが、現場に行くと海水温の上昇について地元の漁協の皆さんが仰っています。“取れる魚が変わってきた”、“来るはずの魚が来ない”というような話はよく聞きます。

井上キャスター:
温暖化は一般論として、水蒸気が増えて、大雨が極端に多くなるとよく言われるじゃないですか。それは前線を長く居座らせるのか、それとも前線への影響と言えるのでしょうか。

広瀬 駿 気象予報士:
実はそこが難しく、雨の分布域がばらついてしまいます。雨が降りやすいところは大雨になるのですが、例えば福島や宮城の方は平年は雨が少ないです。干ばつという心配な点も増えていくかなと思います。雨の降り方などが極端になるということです。

井上キャスター:
気象予報士の方にとっては、ちょっと予想しづらいということですね。

広瀬 駿 気象予報士:
日々の予報は、しっかりチェックをしてもらえたらと思います。

松田丈志さん:
梅雨でかなり雨が降っているので、これから台風が来てまた雨量が増えたときに、災害も気になりますね。

広瀬 駿 気象予報士:
猛暑、台風シーズンに注意してもらえたらなと思います。

==========
<プロフィール>
広瀬 駿さん
気象予報士

松田丈志さん
元競泳日本代表 五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父