“全壊”がれきの中から、家族で「宝探し」
6月29日、坂口さんの自宅と店の公費解体が始まりました。

金沢に避難している子どもたちは、週末だけ輪島を訪れます。夕方、思い出の品を探していました。
坂口亮吉くん
「見つけた。お母さん、壊れる前の『のと吉』の写真出て来たよ」

震災前の店の写真が見つかりました。

坂口しほさん(41)
「これは『宝探し』です。ただの瓦礫かもしれないけど、思い出1つが宝物。あったのも忘れていましたけれど、思い出が甦って、ぐっときます」

坂口亮吉くん
「(Q.思い出の品が見つかった時の気持ちは?)ちょっと嬉しい。(Q.いま輪島でやりたいことは?)友達と遊びたい」

坂口さんも子どもたちと一緒に「宝探し」をします。家族が一緒に過ごせるのは週末だけ。

坂口ももちゃん
「(Q.お父さんと一緒にいるとどう?)たのしい」

坂口竜吉さん
「『輪島には戻って一緒に暮らしたい』というのは、1月、被災してから変わらない」
7月1日も炊き出しを続ける坂口さん。能登半島地震から半年、坂口さんが今一番、伝えたいことは…
坂口竜吉さん
「ここはまだまだこれからです。まだ何も始まっていないということ。心の奥底で一番思っていることは、ずっと『助けて欲しい』という気持ちはやっぱり絶対あると思うんです。でも、なんかそういう気持ちって、弱音を吐くという意味でなかなか口に出して言いにくい と言いますか。『長い目で助けて欲しい』というのは一番の思いですかね」
