水道や電気といったインフラの遮断に、観光業全体への打撃。

それでも再び前を向いたのは、地元の人のある言葉がきっかけでした。

支配人・畠山陸さん「(地震直後に)泣きながらお世話になっているお母さんに『能登に来てくれたのにごめんね』って言われたんですよね。別にお母さんが悪い訳じゃないですし、僕自身も自分で選んでこっちに来ているのに『ごめんね』って言われた時の複雑さとか、言わせてしまっている申し訳なさみたいのがあって。それを感じた時に、こっちの人たちのどれだけ人を大事にしているかとか、地域を思っているかっていうことを思い知らされて」

7つある客室は、能登の自然をモチーフにした落ち着いた色合いで、すべての部屋から珠洲の穏やかな海が一望できます。

1階にはカフェバーも整備され、観光客だけでなく地元の人たちが気軽に集い交流できる場所を目指します。

支配人・畠山陸さん「能登の魅力って暮らしと人だと思うので、その魅力に気づいてもらえるような、外から来た人も気づけるし、ここに住んでいる人たちも自分の暮らしに誇りを持てるような。暮らしを魅力的に再度認識してもらえるような居場所になればいいなと思っています」