崩壊へ向かう「無料広告モデル」 さよなら?コタツ記事
私は今、ネットメディアにとって大きな転換期が来ていると考えている。インターネットはその登場以来、ひたすら成長し一定のパラダイムに則って発展してきた。そこには「自由」という理念があり、それを「無料広告モデル」が裏打ちしていた。何か新しいことをネットで始めれば人が集まってきて無料広告モデルで運営できた。SNSをうまく使えばさらに人が集まってきてビジネスとして成長できた。
だがいま、すべてが壊れ始めている。まずSNSで荒廃が進んでいる。詐欺広告はその最たる例だが、Xではインプレゾンビが大量に溢れ、まともな投稿にたどりつけなくなっている。SNSをメディアが支える構図が今、崩れつつあるのだ。
そしてMFAサイトの登場と、ネットメディアでの広告表示の劣悪化だ。MFAサイトは悪辣だが、コタツ記事をはじめとした安易な見出しで人を集めるメディアは、MFAサイトのコピーと化した。記事を読んでもらうより広告を無理やり表示し、0.1円を積み重ねようとする。無料広告に支えられたメディアは、もう持ち堪えられない。0.1円は0.01円、0.001円と単価が下がり続けて運営不能になるだろう。
無料で自由を支えてきたモデルは、あと数年で崩壊するかもしれない。私を苛立たせてきたコタツ記事はもうさよならだ、ざまあみろ。