滑らかな線路の秘密は…レールを持ち上げて爪を突き刺す『クランプ』
終電の到着を待って始まったこの日の作業。
数時間後には貨物列車の通過が控えています。
線路上を走行しながらレールのゆがみや、沈み込んだ枕木の修正を行うことができるのが、マルチプルタイタンパーの特長です。
―――こちらの『クランプ』はどういう働きを?
「レールを持ち上げる、レールを挟んで持ち上げる。挟んで持ち上げたところを、この『タンピング』で締め固める」
マルチプルタイタンパーの中央付近に設置された巨大な金属の爪が、枕木の間に突き刺さり…。線路の下に敷き詰められた石を、振動により締め固めます。こちらの工程をひたすら繰り返すことで、滑らかな線路が維持されます。
マルチプルタイタンパーには無数のセンサーが取り付けられていて、作業の多くは自動化されていますが、人の手も不可欠です。例えば、枕木のすき間に爪を突き刺すこの工程は、人の目によるものです。