これまで日本では両親が離婚した際、どちらか一方が親権を持つ「単独親権」でしたが、父親母親ともに親権を持つ「共同親権」も選べるようにする法案の審議が国会で進んでいます。年間16万人を超える子どもが親の離婚を経験するなか、当事者の子どもたちが打ち明けた本音とは?
「できるならまた会いたい」連絡するも 父親からの返事はなし

高校生Aさん「楽しく父と遊んだ記憶はあって、出来るならまた会って何かやりたいな」
そう話してくれたのは都内に住む16歳の高校生です。3歳の頃に両親が離婚し、今は父親と離れて暮らしています。離婚した当初、父親とは月1回は会う約束を交わし、連絡も頻繁にとっていました。ところが…

高校生Aさん「(メールで)『パパへ 元気ですか? 連絡ください。次はいつ会えますか?』とか近況も送ったりしているのですが、返信がない」
小学校高学年の頃から連絡が滞り始め、最近では返事すらないことも。次第に会える頻度も減っていきました。

高校生Aさん「不安だし、何を考えているのか。会いたいという気持ちがないのかなと気になったり」
親が離婚した未成年の子どもの数は、2022年で約16万人。家庭環境が多様化するなか、子どもをめぐるトラブルも相次いでいます。

Aさんの母親「一方の判断で養育費減らしてもいいとか、面会交流も減らしてもいいとか、そのあたりが離婚後の子育てをしたなかで、今の制度はとても弱いなと」
こうしたなか、期待を寄せているのが『共同親権』です。

高校生Aさん「『共同親権』になったら、会う頻度があがるかもしれない。学校のことだったり、友達のこととかも、どんどん話してみたい」

共同親権とは、離婚した父親と母親のどちらかが親権を持つという、これまでの単独親権に加え、離婚後も両方に親権を認める制度のことです。国会では現在、この共同親権を導入する法案の審議が進められています。
高校生Aさん「離婚しても、子どもからしたら親ということには変わりないので、両方の親と同じように接することが出来るようにしたい」