「鹿を殺したくて殺しているわけではない」

喜入友浩キャスター:
シカの知らない一面でしたが、相当増えてるんですね。
取材をした上村彩子キャスター:
そもそもシカはとても繁殖力が高く、木の皮や草など何でも食べるので、山の中で餌にも困らないんですね。さらに過疎化によって、耕作放棄地、手入れされていない森林も増えているので、鹿が好き勝手に生活しているというのが現状です。
そんな中で取材をしていて、一番感じたのが「ハンターの不足」です。取材をした遠藤さんはシカの対策に追われ、本業の林業に割く時間がなかなか取れないことに困っていました。
そして、抑えておきたいのが「鹿を殺したくて殺しているわけではない」ということです。罠にかかったシカがなるべく苦しまないように、すぐに見つけてあげようと毎日2時間かけて見回りしている、というのが現状ですね。
喜入友浩キャスター:
ちなみに、罠にかかったシカはその後どうするんですか。

上村彩子キャスター:
それも大きな課題となっていて、例えば捕らえたシカをジビエで有効活用しようとしても、シカはすぐに処理をしないと美味しく食べることができません。現状だと、その場に埋葬するか、焼却処分するか、そのどちらかという場合が多くなっています。
この捕らえた後のシカをどう有効活用していくか、ということについても、今後も取材を続け、報告できればと思います。