国土の4分の1が海面より低いオランダでは、風車を使って排水作業を行うなど、長年「水との戦い」が続いてきました。温暖化によって日本でも年々、豪雨被害が増えていますが、「水の脅威」にさらされているオランダで子どもたちが学ぶ「洪水対策」とは?
子どもたちが学ぶ洪水対策

オランダ・ロッテルダムは土地の9割以上が海抜ゼロメートル以下です。そこに住む小学生たちが取り組むのは「水問題の過去と未来」を考えるプログラムです。

ブルーライン財団 カーレン・ファン・ブルフさん
「皆さんにグリーンな水の達人になっていただきます。それはどういうことか。風景を見る、自然をもっと見るということです」
子どもたちは教室を抜け出し、治水対策の現場に向かいます。
訪れたのは湿地帯です。かつて農地として利用されていたほか、燃料に使うための「泥炭」が掘りだされていました。

治水対策のガイド ウィルマ・ドフテロムさん
「これはストーブの燃料として使われていました。石炭はまだなかったんですね。今行われているのは、元の湿地帯に戻すということです。そうすれば、他にも野鳥が生息するようになります」

オランダでは埋め立てて土地を広げた一方で、湿地を再生し、生態系を取り戻す事業も進んでいます。
水と人間、野生生物との共生についても子どもたちは考えを巡らせます。