「法改正は劇薬。厳格化は基本的に反対」

(元大阪地検検事 亀井正貴弁護士)演説とか、政治見解を表明するというのは民主主義の根幹です。他方で、政治家に対して物を言うとか、政治活動でいろんなことをするというのも民主主義の根幹です。根幹と根幹が拮抗するわけです。

その中で、しかもその自由妨害罪ってのは構成要件がかなり緩いですから、やろうと思えば結構締め付けられる。さらに厳格化していくことによって、他にも適用されていく危険性もありますから、国家権力が政治活動と、選挙活動という民主主義の根幹にはあまり介入してはいけないという観点からすると、法律家の感覚からするとやはり法改正は劇薬だろうなというふうに思います。

――この政治団体は引き続きこういった行為を続けると明言していますし、こういったことをする他の人たちが出てくる可能性もあります。いずれにしても議論を進めていかなければならないテーマだと思います。(2024年4月30日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
◎亀井正貴:元大阪地検検事 弁護士として民事・刑事裁判を多数担当