「本気で摘発をやろうと思えばできる」

――攻撃的な彼らの演説の真意、なぜこういうことをしているのか、MBS東京報道部の大八木解説委員に聞くと、「現場ではパンフレットを配布し、政策も並べているが、演説でそこにほとんど触れない。基本的に目立ってSNSなどで閲覧数を稼ぎ、名前が売れればいいという考え方はガーシー元議員にも似ている」ということです。また、今回落選した候補者は、「本丸は次の次の参議院選。10億円貯めます。その頃までにこの活動を継続する」などと投稿しています。

(元大阪地検検事 亀井正貴弁護士)そうですね、ポスターを破るとか、それか直接相手の陣営のところに攻撃かけるとかいう事例はあるんですけれども、確かに演説妨害の判例ってそんなに多くないんです。なぜかというとやっぱり検挙を躊躇するから。だけど他方で言うと、「演説を妨害してはいけない、不正な方法でやってはいけない」と書いてるわけだから、やろうと思えばやれるんです。だから前の判例でこれだけの境界線があったから次もOK、とはならないです。捜査機関が本気で摘発をやろうと思えばできるんです。

――今回の騒動に対して、岸田総理は「何かしらの対策は必要ではないか」と話しています。また亀井弁護士は、例えば”警告2回で検挙する”など条件を明確化する方法もあるが、「法改正は劇薬。厳格化は基本的に反対」というご意見です。