「トイレに行く余裕がない」先生の働き方はどう解決すべきか
小川キャスター:
どう解決していくべきなのでしょうか。

西村教諭:
「給特法で先生には残業代を払えない」という部分がクローズアップされていますが、根本には「残業は管理職が命令したものではない」「好きでやっているものだから、残業代を払わない」ということがあります。そのため、管理職に責任をしっかりと負ってもらうこと、管理職の責任を明確にする条文を付け加えるべきだと思います。
小川キャスター:
管理職の責任とは、どういうことですか。
西村教諭:
残業は先生が好きでやっているという見方になっていますが、ホームページの更新や奨学金の窓口業務は好きでやっているわけではありません。しかし、法律上はそうなってしまっています。管理職は、「なるべく早く帰ってください」と声かけしか現状はできていません。
残業の上限時間は設けられていますが、上限を超えた場合に管理職が処罰されるなど、そういう責任を負っていただきたいと思います。

キニマンス塚本ニキさん:
私はニュージーランドで育った時間が長く、あくまで私の視点からなんですけれども、ニュージーランドの小学校や高校は、職員室にソファなどがあってラウンジのようになっていました。
小学校6年生のときには、“先生のお茶係”でした。毎日2時間と3時間目の間に先生たちがくつろぐ小休憩があって、お茶係の私たちが先生のお茶を用意して、先生たちがコーヒーなどを飲みながら報告会のようなことをする姿を見ていました。
もちろんストレスもあったと思いますが、ニュージーランドでは少なくとも先生たちがくつろぐ姿を見て育ちました。比べるのもおかしな話ですが、(日本では先生が)学校でくつろぐことができないように感じます。
西村教諭:
2022年の国の調査の結果、小学校の先生が取得できた休憩時間が平均5分、中学校の先生は7分でした。ただ、6年前よりもマシになってこの結果です。休憩室なんて望むこともできないような現状ですね。「膀胱炎になっちゃう」「トイレに行く余裕もない」という声をよく聞きます。