「(戦争は)駄目です」731部隊 元少年兵の訴え

1945年8月15日、日本は終戦を迎えた。当時から細菌兵器の使用についてはジュネーブ議定書が作成されるなど、禁止する動きが広がっていた。731部隊は撤退する際、証拠を隠滅するために、書類を焼却し、施設を爆破したという。
清水さんは終戦の3日前、焼かれたマルタ(捕虜)の骨を拾うよう命じられた。

清水英男さん
「(8月)12日の朝、骨を拾いに行けと」
――骨?
清水英男さん
「骨を拾ってしまって麻袋に入れて、拾い終わったら爆弾を運べと。4人でロープをかけて担いで各部屋へ配った。それが終わったら退避しろということで、ボイラー室の方まで退避して、(その後)爆破したのを見た」
さらに終戦の前日には…
清水英男さん
「(8月)14日の朝、隊舎にいたら呼び出されて、拳銃と青酸化合物を渡されて」
――上官に?

清水英男さん
「結局、私は(当時)14歳だからまったく子ども。捕まれば標本室を見たために、それをバラされると。捕まったら自決しろと」
改めて、731部隊について何を思うのか。
――子供を使ってこんなことをさせるって、本当にひどい話だと僕は思うんですけれども
清水英男さん
「そう思いますね。今でいったら中学3年生だもんね。私達も行くときはこんなことするとは全然思いもよらなかったからね」
――戦後、国、あるいは行政は何らかの補助は?

清水英男さん
「何も連絡も来ない、いっぺんも来ない。本当に連絡さえよこしてない。今の若い人たちは、こういった戦争の残酷さをきちんと習得してもらって、やってもらわないと、これからの日本はどうなるのかなと思っております。(戦争は)駄目です。やったら駄目です。もう今度、原爆なんか使うようになれば、もう地球も終わりだね」