■「死刑囚が拍手してくれた」“永山則夫”事件以来の凄惨な事件を起こした少年無期懲役囚C
Cは50代。19歳の時の凄惨な事件は“少年犯罪の厳罰化”に拍車をかけたと言われる。1審死刑、2審で無期懲役に減刑された。まさに死刑と紙一重だった。
ーー死刑と聞いた時はどうでした?
少年無期懲役囚C
「当時は正直ショックみたいなところもありました。永山則夫さん以来だと言われました」
永山事件とは1968年19歳の少年、永山則夫元死刑囚がピストルで4人を射殺した事件だ。永山元死刑囚には97年に死刑が執行されている。

Cは1審で死刑判決を受けた後“死刑囚”として処遇されていた。2審判決で無期懲役に減刑されたニュースがラジオから舎房に流れた瞬間、予想外の事が起きた。

少年無期懲役囚C
「夕方にラジオのニュースで流れたんですね、減刑のニュースが。その時に独居房の中から拍手をしてくれた方が居たんですね。よかったと1人の死刑囚が拍手したらそれが(死刑囚舎房)広がっていった。それはみんな死刑囚の人たちが拍手してくれたんですね。そのことは忘れられないです」
2人の被害者遺族に対しての贖罪を淡々と語った。
少年無期懲役囚C
「自分が加害者じゃなくて、被害者だったとしたら、自分は今母しか居ないんですけど、自分の母も絶対加害者を許さないと思うんですよ。それが分かるだけに、辛いものがあります」
胸元にある線は“規則違反無し”を示す線。黒は1年。黄色は5年。赤は10年。Cの場合は、合計19年間、模範囚だ。

ーー部屋に花もありますね。
少年無期懲役囚C
「珍しいんですけど、自分は買ってます。生きものと一緒で、実際に生きているので雑な扱いをするとすぐ枯れますし」
