民事裁判起こすも1審は敗訴…A氏は暴行も認めず

 有友さんは、尚子さんに脳動脈瘤があったと一度も聞いたことはなかった。“仮定の話”で捜査が終結したことに納得できず、2018年に娘の死の原因を明らかにするために民事裁判を起こした。

 A氏は法廷でこう反論した。

 (A氏)
 「私は暴行を振るっていません。当時、尚子さんは私に対して一方的に激しく暴行を加えていました。激高したことで興奮が高まり、くも膜下出血を発症したのではないでしょうか」
 民事裁判でA氏は暴行したことさえ認めなかった。しかし裁判官が出した判決は…

 (裁判官)
 「A氏が尚子さんの顔面を殴打した強度などが証拠上明らかでない。よって、くも膜下出血がA氏の暴力に起因するものとはいえない」

 訴えはここでも退けられた。
 有友さんのノートには当時の心境がこう綴られている。

 (ノートに綴られた内容)
 「12月26日に民事裁判が敗訴。なぜ、負けたのか?とてもくやしい。娘の無念を晴らす」