紅麹サプリ摂取で2度入院「腎臓がかなり悪く…」

一方、静岡県の病院では問題発覚前に、40代と50代の2人が入院していました。

富士市立中央病院 腎臓内科 高橋康人 部長
「健常の方が腎臓がかなり悪くなってるということで、何が原因なのかっていうことで、実はこの報道が出る前にすごく悩んでいた、というのが実情です」

問題のサプリを3か月以上摂取していた40代の患者は、2023年11月に入院。1か月ほどで退院しましたが、サプリの摂取を再開すると、飲み始めて1か月で、再び入院となりました。

富士市立中央病院 腎臓内科 高橋康人 部長
「飲んで1か月してまた悪くなってまた入院して。なので本人も報道を見た瞬間、『これだ』と多分思ったと思います」
40代の患者はいまも入院中で、50代の患者はすでに退院したそうです。

小林製薬が生産している紅麹は、食品メーカーなど170社以上に供給されていて、自主回収の動きに困惑する企業が相次いでいます。
大手スーパー・イオンではプライベートブランド「トップバリュ」の7品目を自主回収すると発表。自主回収を始めた愛知・小牧市の製薬会社では、紅麹をつかっていない自社の看板商品「青汁」に、思わぬ余波が…

山本漢方製薬 吉田正敏 顧問
「青汁飲んでいるんですけど大丈夫なの?という内容で(電話が)かかってきましたので」
消費者からの問い合わせは100件以上にのぼり、対応に追われているといいます。岡山県の味噌メーカーも11商品を自主回収。損失は1000万円以上になるといいます。

――お店としては大打撃?
馬場商店・馬場敏彰 社長
「大打撃ですよ。もっと早い対応をすべきだったと思うし、正直に(情報を)出してほしい」
実は、小林製薬が自主回収を発表したのは、最初の被害申告から2か月以上経ってからでした。クリニックの院長は、対応を疑問視しています。

芝浦スリーワンクリニック 望月吉彦 院長
「薬の副作用で重いものが出た時はすぐ調べる、かなり詳しく調べる、というのが普通の方法なので、それをなぜしてなかったのかなというのが非常に疑問に思います。かなり鈍感だなと思いました、言葉は悪いけれど」