小林製薬の「紅麹」成分が入ったサプリメントをめぐっては、2人の死亡が確認され、相談の数は3000件に上る事態となっています。問題のサプリを摂取して2度入院した人も…。会社側は最初の被害申告から公表まで2か月以上を要していて、消費者や医療機関から疑問の声が上がっています。

紅麹サプリ摂取した人「許せない」

紅麹成分が入ったサプリメントを摂取していたという女性。3か月間、毎日飲んでいたというサプリ。いまのところ体調に問題はないといいますが…

紅麹サプリを摂取していた女性
「健康になりたいなと思って飲んだサプリで、身体に逆に害をなすっていうのがびっくりして。亡くなった方もいらっしゃるということで、ただただ不安というか…」

小林製薬の「紅麹」成分が入ったサプリメント。腎疾患など健康被害がでています。死亡した人は新たに1人確認され、あわせて2人となりました。入院者数も106人に膨らんでいます。

大阪市は27日、小林製薬に対し「紅麹コレステヘルプ」など、3商品あわせて約100万個に回収命令を出しました。また厚労省は、小林製薬からの報告で入院した患者が主に2023年9月以降に製造された「紅麹コレステヘルプ」を飲んだ人に偏っていることなどを明らかにしました。

2023年10月から3月22日までサプリを摂取していたという40代の女性が飲んでいたサプリは、入院症例が確認されたものと同じ製造番号。2023年12月ごろからトイレの回数が増え、倦怠感が続いているといいます。

27日に病院で血液検査の結果が判明。腎臓に異常はなかった、といいますが…

紅麹サプリを摂取していた40代女性
許せないですよね。後々20年後を考えるとなると、不安が一生ついてまわるというか、腎臓という命に関わる疾患にも関わらず、自分も含めてどれだけ被害が広がったのかという悔しさでいっぱいですね」

医療機関をたずねると…

芝浦スリーワンクリニック 望月吉彦 院長
『どういう障害がでるかわからないからどうしたらいいですか』という相談だった。この(紅麹コレステヘルプの)袋を持ってきて。持って帰りましたけど、まさしくこのお薬を飲んでたとおっしゃっていました」

おととい相談に来たのは60代の女性。ことし1月から問題のサプリを摂取していたといいます。血液検査を行ったところ、腎臓の働きを示す「クレアチニン」の数値は正常でした。

芝浦スリーワンクリニック 望月吉彦 院長
「胸をなでおろしていました。『いやあ、よかったです』、『もう二度と飲まないです』と」