専門家が語る SNSとの心地よい距離の取り方
たしかに、タイッツーは▼まだアプリがなくスマホに通知が来ない▼ダイレクトメッセージがない▼フォローできる上限が1000アカウント、など、他のSNSと比べて便利さがないことが逆に快適と感じるのかもしれない。
先ほどの臨床心理士・森山さんは「タイッツーでは、SNSとどのような距離感でいたいのかによって表示の仕方やリプライなどの設定を『取捨選択できること』に利点があると感じました。『自分の投稿に対する他者の反応や評価が気になる』という人は表示させないことを選択できます」と説明する。
では、心地良さを重視しているタイッツー以外のSNSとは、どのような距離感で付き合えば良いのだろうか。
森山さんは「SNSに振り回されるのでなく、自分の好みや特性に合わせて主体的に利用できている感覚を育むことが大切です。一般的なSNSにおいても、自分は何を表現したいのか、どのような人とつながりたいのか、どのような情報を得たいのかを自分の中で明確にしておくことで、『これ以上は踏み込まない』というラインを見つけやすくなるのではないでしょうか」と話す。
その上で「やり過ぎによって心身に不調をきたすケースもあるため、SNSで疲れを感じたときは現実生活での楽しみにも目を向けてみてください」とアドバイスをくれた。

SNSは本来、気軽に使える便利なサービスのはず。暗黙のルールに縛られず、自分にとって心地よい距離感を意識して使ってみることを心がけたい。