賭博から、いま「巨額な窃盗犯の疑い」になっている
――アメリカのスポーツ賭博市場は、なんと18兆円というものすごい規模で、勝敗だけでなくバラエティーにとんだ賭け方があるということです。
(国際カジノ研究所 木曽崇所長)例えば、「最初に得点を入れるのはどっちのチーム」とか、ゲームの間中に、いろんな賭けができるので、常にいろんなリアクションがあるんですね。
――日本はどうなのか。ギャンブルではありませんが、totoなど「スポーツくじ」では2022年に1114億円の売り上げがあった、宝くじは8324億円、競馬は3.3兆円、パチンコは11.4兆円、ということなんですよね。
パチンコに関しては遊戯という呼び方になっています。日本でも実は2年前ぐらいでしょうか。自民党および経済産業省の中の検討会で、「スポーツ賭博の合法化」の検討が行われて、「日本のスポーツ産業の振興の一手段として、それを合法化することがありうるんじゃなかろうか」っていう提言が実は出されたことがあります。その後ちょっと論議が止まっているので、それを誰かが巻き直すとまた新しい機運になるのかもしれないです。
――今後の水原さんの捜査はどうなりそうでしょうか。
違法な賭博をやっているとしても、基本的にFBIの捜査は、胴元の摘発に主眼があるので、あまり大きな問題にはならないと実は思ってるんですね。問題は、供述が点々として最終的に今「窃盗犯の疑い」になっている、巨額な窃盗を行っている主体になっちゃってるので、こちらがどう展開するのかなと思っています。特に大谷選手を守るためにそういうコメントをしてるんだとすると、これをどう処理するんだろうと、私は個人的に思っています。(2024年3月22日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
◎木曽崇:国際カジノ研究所所長 カジノ専門研究者 ネバダ大学でカジノ経営を学ぶ アメリカ大手カジノにて内部監査職を経験