「運転中」「18歳未満」には速やかに調査を終えなければならない
オペレーター③「ご家庭の電話ではないのですね。大変失礼しました」
世論調査は先述のようにコンピューターにより無作為に抽出された電話番号にかけることになる。このためレンタカー会社や銀行などの事業所にかかることもある。
また固定電話の場合はすぐ留守録に応答がない場合も多々あり、なかなか当人までアクセスすることが難しい。
一方、携帯電話にも課題がある。
固定電話と比べて当人へのアクセスは比較的容易だが相手がどう言った状況で電話に出ているかわからない。注意しなければいけないのは相手が運転もしくは鉄道などで移動している状況だ。
また18歳未満の中学生や小学生の携帯にかかってしまうこともある。こうした状況に遭遇した場合には速やかに調査を終えなければならない。
固定電話・携帯電話それぞれの困難を乗り越えてサンプルは少しずつ積み上がっていく。
調査の集積の状況はおよそ1時間単位で更新されオペレーターたちがわかりやすいようにホワイトボードに記載される。
「午後3時現在 固定48 携帯48」
「午後5時現在 固定127 携帯172」
午後2時の開始から3時間で固定・携帯合わせて約300の回答を得たことになる。