安倍派 キックバック“継続”の経緯は? 食い違う幹部の説明

23ジャーナリスト 宮本晴代記者
幹部の証言は微妙に食い違っていて、一体何が真実なんだろうというふうに思いますよね。

今回、特に注目したいのは安倍派でキックバックが続いた経緯です。
2022年の4月に安倍さんも出席して幹部の会合が行われ、現金での還付(キックバック)をやめようという話になりました。

ところが、安倍さんが亡くなった後の8月に幹部の会合が再び持たれました。安倍さん亡くなった後どうしようか?ということになったんですが、当時の事務総長の西村さんによると、ここでは結論は出なかった。ところがここに出席した塩谷さん曰く『話し合いの中で継続することのになった』。何となく流れの中で、ということです。

その後、西村さんの後に事務総長になった高木さん曰く、『11月になって初めて、事務方から還付(キックバック)を続けると聞いた』。それが初めて聞いたのが11月だったということで、大事なことなのに決まった経緯がよくわからないのです。

喜入友浩キャスター
一方でTBSスペシャルコメンテーター星浩さんが注目した2つのポイントがあります。

1つ目は4人とも「違法性は認識していなかった」と発言が揃ったこと、そして還付を止めようとした経緯について、「安倍さんから現金は不透明なのでやめようといった趣旨の発言があった」という2点です。

宮本記者
いわば死人に口なしなんですよね。本当に安倍さんが「現金は不透明だからやめよう」と言ったのかどうか、これはまずわかりません。

実はもしかすると現金だからまずいと安倍さんは言ったのではなくて、現金をキックバックしてそれを不記載にすると「裏金」になってしまう。このシステム自体がまずいと言っていたのかもしれない。そうすると、違法性の認識に関わってくる可能性が残っているわけです。