能登半島地震で海底の地盤が隆起した石川県輪島市の港で、きょうから、たまった土砂を取り除く作業が始まりました。

輪島港の水深は4メートルほどありましたが、今回の地震で海底が1メートルから2メートル隆起しました。

この影響で、港に係留されているおよそ200隻の漁船が元日以降、漁に出られないままです。

記者
「輪島港では午前10時半から、海底の土砂などの撤去作業が始まっています」

北陸地方整備局では、被災した漁船を移動、または陸揚げするために必要な水深を確保するため、海底にたまった土砂を取り除く作業を始めました。

石川県漁協輪島支所 上濱敏彦さん
「漁業がないと観光も朝市もつながっているので、何年も経つと廃業するということも考えるので」

3月まではズワイガニなどの水揚げで港は活気づくはずでした。しかし1か月半もの間、漁に出られないことで、損失は2億円から3億円規模に上るとみられます。

漁業がなりわいとして元の姿を取り戻さない限り、輪島市の産業復興は先が見えない状況です。