日本銀行が行った債券市場に関する特別調査の結果が公表され、黒田前総裁のもと、異次元の金融緩和を始めて以降、市場の機能度が大幅に低下したことがわかりました。

日銀は今年4月に金融政策の「多角的レビュー」を行うことを決め、きょう、その一環で行われた「債券市場サーベイ」の特別調査の結果を公表しました。調査は、あわせて70の銀行や機関投資家などを対象に行われました。

それによりますと、2013年に黒田前総裁のもと、異次元の金融緩和を始めて以降、市場機能はプラス62からプラス5まで大幅に低下。また、2016年1月にマイナス金利政策を導入してからは、マイナス48まで急下降しました。

さらに、9月に長短金利操作いわゆるイールドカーブ・コントロールを開始してからはマイナス71まで悪化。長期金利の上昇を抑えるため、日銀が大量に国債を買い入れたことが債券市場の機能低下を招きました。

一方、今年に入ってからは長期金利の上限突破を一定程度容認するほか、国債の“貸出料”を引き上げたことなどを背景に、2022年から直近までの期間ではマイナス60までは回復しました。

債券市場の関係者は「大規模緩和をかたくなにつづけ、日銀が国債を買い占めた結果、流動性が大きく低下し一時、債券市場は焼け野原のような状態になってしまった。まだ機能度の回復は十分ではない」と話しています。