鈴木財務大臣は、防衛費の増額に向けた決算剰余金の活用について「財源確保のフレームを変更することは考えていない」と強調しました。
鈴木俊一財務大臣
「決算剰余金の2分の1については公債等の償還に充て、残りの2分の1について防衛力強化の財源に充てることが基本である」
国の財政法では、決算剰余金の少なくとも半分を国債の償還に充てると規定していて、残りは防衛費の増額の財源に活用される見込みです。
鈴木財務大臣は過去2番目に大きい2兆6000億円あまりとなった昨年度の決算剰余金について、「防衛力強化のための財源確保のフレームを変更することは考えていない」と強調。
防衛費の増額の財源として、規定を超えて決算剰余金の積極的な活用を求める自民党の特命委員会をけん制した形です。
財務省がきのう発表した昨年度の国の一般会計の決算で、税収は前の年度に比べ6.1%増えて71兆1374億円となり、3年連続で過去最高を更新し、初めて70兆円を超えました。
このうち、コロナ禍からの需要回復などで企業の収益が増加したことから、「法人税」が前の年度より1兆2970億円増えたほか、「所得税」や「消費税」もそれぞれ増えています。

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