(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、ロシア産原油に対する「大規模な」制裁に踏み切る用意があると表明した。北大西洋条約機構(NATO)加盟国が同様の措置を講じることが前提としている。
トランプ氏は13日、「NATO全加盟国が同じことに合意し実行に移し、かつNATO全加盟国がロシアからの石油購入を停止したら、私はロシアに対し大規模制裁を行う用意がある」と自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。
多くの欧州諸国はロシア産原油の購入を削減または停止しているが、ロシアのエネルギー部門を標的とする欧州連合(EU)のより厳しい制裁案は、ハンガリーを含む複数のNATO加盟国によって阻まれている。
一方、米国は制裁を効果的にするため、ロシア産原油を引き続き購入している中国やインドへの対応も模索している。ブルームバーグは12日、米国が先進7カ国(G7)の同盟国に対し、中国とインドに最大100%の関税を課すよう働きかける計画だと報じた。
トランプ氏は投稿で「NATOが一体となって中国に50-100%の関税を課せば」、ロシアとウクライナの戦争を終わらせる「大きな助け」になると主張した。
トランプ氏はこれまで、プーチン氏との和平合意を模索する中で新たな対ロシア制裁の発動には慎重だった。しかし、ウクライナ情勢をめぐり開催されたアラスカでの米ロ首脳会談は成果を出せなかった。
ロシアがここ数日、キーウを激しく空爆する中、トランプ氏は12日、プーチン氏への忍耐が限界に近づいていると発言していた。
原題:Trump Backs New Sanctions When NATO Stops Buying Russian Oil(抜粋)
--取材協力:Ros Krasny.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.