金の先物価格が2営業日連続で取引時間中の最高値を更新しました。背景にあるのは、世界景気への先行き不安と中国の「脱ドル化」だと指摘する声もあります。

大阪市場で取引されている金の先物価格は、取引の中心となる「24年2月もの」が13日の夜間取引で一時、1グラムあたり8644円をつけ、2営業日連続で最高値を更新しました。

「金」は「比較的安全な資産」とされていて、アメリカなどで金融引き締めが続き、銀行の連鎖破綻が起きたことなど、景気の先行きに対する不透明感から価格の上昇が続いています。

また市場関係者は「中国などがアメリカ国債の保有を減らし、金を買い増している事も背景にある」と指摘します。

中国の中央銀行、中国人民銀行の発表によりますと、中国人民銀行が保有する金の量は5か月連続で増加し、この5か月で120トンの金を積み増していて、市場関係者は「中国は脱ドル化をすすめていて、かわりに換金性の高い金を購入する動きが続いている」としています。