欧州と北アフリカを隔てる地中海では、水温が世界の海面水温より速いペースで上昇し、塩分濃度も高まっている。新たな研究で明らかになった。

米国地球物理学連合(AGU)の学術誌「Geophysical Research Letters」に16日掲載された調査結果によると、近年、地中海の水深100メートルまでの水温は1950-1999年の平均を約2度上回っている。

これは長年、地球温暖化を引き起こす二酸化炭素(CO2)と過剰な熱を吸収してきた海が、その負荷に耐えられなくなりつつあることを示す新たな兆候だ。先月には、世界の海の平均水温が過去最高を記録した。それに先立ち、海水温の上昇によって今年の欧州の暴風雨が一段と激しくなる恐れがあるとの警告も出ていた。

ルジェル・ボシュコヴィッチ研究所の物理海洋学者で、この研究の筆頭著者であるエレナ・テルジッチ氏は声明で「私たちが懸念したのは、水温と塩分濃度が変化する速さと、こうした大きな変化が海の深いところまで及んでいることだ」と述べた。「温暖化と塩分濃度の上昇は水深3000-4000メートルまで明確に確認されており、上昇ペースの加速も水深約2500メートルまで及んでいる」と続けた。

研究者らによると、地中海ではほぼ全域で水温と塩分濃度が上昇しており、そのペースはいまや「加速している」。2000年以降、地中海では海面近くの水温が、世界の海面水温の2-3倍の速さで上昇しているという。

研究者らはさらに、地中海の温暖化は海面から深層まで広範囲に及び、加速していると指摘した。地中海全域の深層で温暖化の加速が測定されたのは今回が初めてだという。

テルジッチ氏は「地中海は比較的小さいので、海がどう変わっていくのかを私たちの目で追うことができる。実際に起きているのは、これまでにない変化だ」と述べた。さらに「これは、海がどれほど急速に変わり得るかを示す警告だ。私たちの経済が化石燃料に頼り続ける限り、こうした変化は続いていく」と続けた。

原題:Mediterranean Getting Saltier at ‘Alarming’ Rate as Sea Heats Up(抜粋)

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