(ブルームバーグ):米国では、企業の最高経営責任者(CEO)が社会や政治問題について発言することを望む人が減っている。特に自社の事業と無関係な問題ではその傾向が顕著で、2018年から大きく様変わりしたことが、スタンフォード大学の新たな調査で分かった。
最新調査によれば、大企業のCEOは、自らが重視する社会・政治問題について積極的に意見を表明すべきだと答えた米国人は55%。前回調査の2018年の65%から低下し、政治的立場や属性を問わず支持が減った。一方、問題が企業の事業に直接関係する場合、CEOの発言に対する人々の受け止めははるかに好意的だった。
前回と今回の調査報告書の著者の1人で、スタンフォード大学経営大学院のデービッド・ラーカー教授は「CEOはこうした社会問題の一部について意見を述べるのにふさわしい立場にあり、人々もその意見を聞きたがっている。ただ、今では全般的に、そうした発言を以前ほど求めていないようだ」と指摘。「なぜその問題について発言するのか、何らかの文脈が必要だ」と述べた。
企業の立場に賛同できないことを理由に、商品の購入を減らしたり、利用を完全にやめたりしたことがある人は3分の2近くに上り、2018年のおよそ2倍となった。
こうした変化は政治や文化を巡る意識の変化を反映している。トランプ政権が多様性・公平性・包摂性(DEI)に関する方針の撤廃を進める中、企業は人種やジェンダーなど意見が分かれやすい問題について総じて発言を控えている。政治や宗教へのCEOの発言を望む人も少なかった。一方、きれいな空気や水、持続可能性、医療、AIといった話題については大半が肯定的だった。
CEOの発言への支持が最も低かったのは共和党支持者とベビーブーマー世代で、民主党支持者とZ世代では最も高かった。調査は今夏、米国の幅広い層を対象に実施され、2800人余りが回答した。
原題:Fewer Americans Want to Hear From Leading CEOs on Social Issues
(抜粋)
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