(ブルームバーグ):16日のニューヨーク外国為替市場で、円は対ドルで下げ幅を拡大し、156円台前半に下落した。ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレに厳しい姿勢を示し、今後も利上げが続くとの観測が強まり、円売り・ドル買いが優勢となった。
連邦公開市場委員会(FOMC)は、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げることを全会一致で決定。さらに年内に追加利上げを実施する見通しも示した。
ウォーシュ議長は決定後の記者会見で、高止まりするインフレへの懸念を改めて表明。これを受け、市場は来年6月までにFRBが3回利上げするとの見方を織り込んだ。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%上昇と、ウォーシュ氏が議長として初めて金融政策会合に臨んだ6月17日以来の大幅高となった。
円は一時、0.85%安の156円42銭まで売られた。
ウェルズ・ファーゴはFOMC後、11日に開始したドル売り・円買いのポジションを1ドル=155円45銭で手仕舞った。この取引では0.9%の損失となった。
FRBが全会一致で利上げを決め、金利見通しを示すドットチャートも予想以上にタカ派的だったことから、ドルは「一段の上昇が続く公算が大きい」と同行のストラテジストは指摘した。
マニュライフ・インベストメント・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、ネイサン・スーフト氏は「ウォーシュ議長の発言は、想定よりも明らかにタカ派色が強かった」と指摘。「短期的には、底堅い米経済成長や根強いインフレに加え、FRBが引き締め的な金融政策を維持する姿勢だとの見方がドルを支える」と述べた。

FRBの決定に先立ち、ドルは今月、米長期債利回りとともに上昇していた。インフレ統計が市場予想を上回ったほか、原油価格も値上がりし、世界的にインフレが制御不能になるリスクへの警戒が強まったことが背景にある。
ウォーシュ議長は8月下旬、ジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)で行った講演で、インフレ抑制に取り組む姿勢を表明し、この日に向けて市場に利上げを織り込ませていた。
BMOのチーフ外為ストラテジスト、マーク・マコーミック氏は「9月の利上げは、タカ派的な発言から実際の金融引き締め局面への正式な移行を意味する」と指摘。「ドル高は今年に入って断続的に進行してきたが、FRBがタカ派的な発言から実際の引き締めに転じたことで、上昇に新たな弾みがついた」と述べた。
原題:Hawkish Warsh Lifts Dollar as Traders Bet on More Rate Increases、Wells Fargo Exits Long Yen Trade After Hawkish Fed Messaging(抜粋)
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トロント 塩原るみ rshiohara@bloomberg.net記事についての記者への問い合わせ先:New York Anya Andrianova aandrianova@bloomberg.net記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sydney Maki smaki8@bloomberg.net;Amanda Fung afung100@bloomberg.netもっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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