(ブルームバーグ):中国当局は、来週ワシントンで予定される習近平国家主席とトランプ米大統領の首脳会談に同行する企業代表団の候補として、電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。
関係者によると、習氏の側近である政治局常務委員の蔡奇氏ら、政府高官が訪米に同行する中国企業トップの候補者リストを精査している。リストはまだ最終決定しておらず、直前に変更される可能性もある。習氏は24日に訪米する予定だ。
BYD創業者の王伝福氏が代表団に加われば、米側に挑発的と受け止められかねない動きだ。米国は中国製EVに100%の関税を課しており、米市場から実質的に締め出している。さらに米国防総省は6月、中国人民解放軍との関係を理由にBYDを「中国軍事企業」に指定した。BYDは中国軍を支援しているとの主張を強く否定している。
関係者によると、中国側が代表団を選ぶ際の基準には、米国で進行中の案件があること、中国共産党への忠誠に加え、習氏より前面に出過ぎない人物であることなどが含まれる。同行候補となっている複数の中国企業幹部は、なお米国のビザ発給を待っていると、現地紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが先週報じた。
BYD、中国外務省、在北京米国大使館はコメント要請に応じなかった。米国務省からも営業時間外に送った電子メールへの回答はなかった。
トランプ氏が5月に北京を訪問した際には、イーロン・マスク氏、ティム・クック氏、ジェンスン・フアン氏ら著名企業の首脳が同行した。エヌビディアのフアンCEOは、来週の習氏との国賓晩餐会にも出席する見通しだと、ブルームバーグはこれまで報じている。
習氏が前回2015年に米国を国賓訪問した際にも、中国の著名企業CEOらが同行した。当時はアリババ共同創業者の馬雲氏やテンセント・ホールディングス(騰訊)の馬化騰氏のほか、国有企業の幹部らが参加した。
中国自動車メーカーの米市場参入につながる案件が実現すれば、中国勢を事実上排除してきた米自動車市場にとって大きな転機となる。米自動車メーカーは、中国勢が補助金で人為的に価格を低く抑え、競争環境をゆがめていると主張している。
中国の自動車メーカーは世界で急速に事業を拡大しており、欧州などで市場シェアを伸ばす一方、米国の周辺にも接近している。カナダ政府は最近、一部の中国製EVの受け入れを開始し、メキシコではBYD車が一般的になりつつある。
原題:China Considers BYD to Join Xi’s CEO Entourage for Trump Summit(抜粋)
--取材協力:Luz Ding、Chunying Zhang、Rick Clough.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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