米電気自動車メーカーテスラ日本法人の橋本理智社長は11日、ロボタクシー(自動運転タクシー)の国内展開について「チャンスがあれば実施したい」と意欲を示した。まずは、運転者の監視を必要とする、同社の高度運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD、監視付き)」の年内実装を目指す。

Photographer: Billy H.C. Kwok/Bloomberg

橋本社長は都内で開いたロボタクシー専用車「サイバーキャブ」の展示イベントで、同車が日本の公道で走る「可能性は必ずある。ただ段階を経ての実現かなと思っている」と述べた。最初の段階となるFSDの実装には法規制と自社の安全基準の両方を満たす必要があり、「急ぐつもりはあるが、急いで安全性を落とすつもりはない」と語った。

テスラは米国で3日、テキサス州オースティンでサイバーキャブの配車サービス開始を発表した。ただ、翌日に米道路交通安全局(NHTSA)はハンドルもペダルもミラーもない同車両について、テスラが安全基準の要件を順守していると自己認証した際に依拠した手続きや技術データの調査を開始。サービス展開の先行きには不透明感もある。

テスラジャパンの資料によると、日本でのロボタクシーサービス開始時期は未定で、サイバーキャブの販売も現時点では予定していない。橋本社長は国内展開に向けた最大の課題として、自社のAIやFSDの開発と、完全無人車両を日本で走らせるための法整備と、そこへの自社の対応の2つを挙げた。

日本ではロボタクシーの本格的な商用サービスは始まっておらず、各社が実証実験や試験運行を進めている。日産自動車は米ウーバー・テクノロジーズ、英スタートアップのウェイブ・テクノロジーズと、2026年後半から都内でロボタクシーの試験運用を始めることを目指している。米アルファベット傘下の自動運転技術会社ウェイモは、日本交通などと25年4月から同社車両の公道テストを実施している。

テスラも日本では25年8月からFSDの公道テストを行っている。橋本社長は日本特有の道路環境や交通ルールに適応できるようAIの学習を進めていると説明。公道テスト開始以降の開発は着実に進んでいるとの認識を示した。

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