(ブルームバーグ):ブラックストーンは、投資家が持ち分の10%の償還を求めたことを受け、主力プライベートクレジットファンドからの償還を再び制限した。1兆8000億ドル(約280兆円)規模のプライベートクレジット市場で、四半期ごとの償還圧力が今後も続くことを早くも示す格好となった。
770億ドル規模のブラックストーン・プライベート・クレジット・ファンド(BCRED)は、ファンドの持ち分の5%を上限に償還に応じると株主に通知した。3日に提出された届け出で明らかになった。
BCREDは同日の株主宛ての書簡で、過去2四半期に償還を申し込んだ投資家には、約90日以内に請求額の約75%を受け取ることになると説明した。
書簡では「BCREDは引き続き十分な資本を確保しており、ローンの返済と資金流入が自社による持ち分の買い戻しを上回っている」と説明した。
最近まで金融市場で最も活況を呈していた分野の一つだったプライベートクレジットは、今年の大半を守勢に立たされている。投資家が融資審査基準や従来型ソフトウエア企業へのエクスポージャーに懸念を強めているためだ。BCREDのような非上場の事業開発会社(BDC)の株主は、過去2四半期にわたり、資金を回収するための償還待ちの列に加わり、その後再び列に並ぶ状況が続いている。
ブラックストーンの今回の結果は、償還が引き続き高水準で推移するとの見方を裏付ける。ただ、約150億ドルに上る未処理の償還請求が解消されるにつれ、新たな請求は減少し始める見通しだ。多くの運用会社はまた、保有資産に占める不良債権の割合がなお小さいことを、市場が抱いていた最悪の懸念が現実化していない証拠として挙げている。
S&P BDC指数によると、上場BDCの株価は回復し、今年初めに付けた数年ぶりの安値から約10%上昇している。
ただ、プライベートクレジット会社の経営陣が未処理の償還請求への対応を進める一方、さらなる需要を生み出すという課題は残る。非上場BDCの資金調達額は今年、約82%減少。リターン低下の見通しを背景に、投資家が資金を他の投資先に振り向けている。
BCREDは株主に対し、機関投資家によるプライベートクレジットへの需要は全般的に引き続き堅調だと説明した。同ファンドは今年上期に60億ドル余りを投じており、人工知能(AI)やデジタルインフラ、航空宇宙・防衛、ライフサイエンスなどの分野に投資機会を見いだしている。
原題:Blackstone’s BCRED Caps Redemptions Again After 10% Seek to Exit
(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.