(ブルームバーグ):米石油大手シェブロン、電力インフラを手掛ける米GEベルノバ、イタリアのエネルギー会社ENIの幹部は2日、ベネズエラの原油生産拡大を目指す一連のエネルギー関連合意を発表した。米エネルギー省のライト長官やベネズエラのロドリゲス暫定大統領も同席した。
各社は首都カラカスで開かれた調印式で合意を発表した。ライト氏は、投資額は「数百億ドル」に上り、「ベネズエラに変革」をもたらすと述べた。ロドリゲス氏は、この歴史的な動きが近く経済成長につながるとの見方を示し、「ウィンウィン」となる合意の実現に米政権が尽力したことに対し、トランプ米大統領に謝意を示した。
今回の合意は、米特殊部隊が1月にマドゥロ大統領を拘束して以降、エネルギー企業によるベネズエラへの資本投資として最大規模となる。マドゥロ氏の失脚から約9カ月で、トランプ政権は米州の原油生産を大幅に増やすという目標に向け、大きく前進している。
ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を擁するが、化石燃料産業は長年にわたるずさんな運営や汚職、制裁で疲弊している。
トランプ氏は先週、ベネズエラの膨大な石油資源の過半を支配下に置く計画を発表した。政府当局者によると、この異例の計画によって埋蔵量で世界2位の民間石油会社が誕生する。一方、ベネズエラが1世紀前のいわゆる「バナナ共和国」のような現代版の資源植民地になりかねないとの厳しい批判が出ており、現地で事業を手掛ける石油会社に長期的なリスクをもたらす可能性もある。
米政府は、ベネズエラの実業家アレハンドロ・ベタンコート氏が率いる未公開企業ノース・アメリカン・ブルー・エナジー・パートナーズ(NABEP)の株式35%取得をめぐり交渉した。NABEPはベネズエラの17油田について100年間の開発権を与えられている。ベタンコート氏はベネズエラで物議を醸している人物だが、トランプ政権は同氏と提携する決定を擁護している。
シェブロンは合弁事業を通じて今後5年間で70億ドル(約1兆1000億円)を投じ、ベネズエラでの原油生産を2倍超に増やす計画だ。米政府主導の取り組みでは、これまでで最大の資金拠出となる。
シェブロンは2日の発表で、石油資源が豊富なオリノコベルトのカラボボ地区にある2つの巨大油田の開発権を取得したと明らかにした。カラボボ1とカラボボ2サウスAの両油田は、シェブロンが49%出資する合弁会社ペトロインデペンデンシアの事業区域に隣接する。
ブルームバーグ・ニュースは今週、シェブロンによる両油田取得の動きを報じていた。
ENIのクラウディオ・デスカルツィ最高経営責任者(CEO)は調印式で、3日に「フニン5」鉱区で掘削作業を始めると明らかにした。フニン5は天然ガスの埋蔵量が35兆立方フィートを超え、膨大な資源が見込まれるという。
ENIは発表資料で、25年間の契約によりフニン5鉱区の独占的な操業会社になると明らかにした。10月にはこの鉱区の開発計画を提出する予定だ。
調印式での発表内容によると、GEベルノバは国営石油会社ベネズエラ石油(PDVSA)と戦略提携し、電力・エネルギーインフラの復旧と強化に取り組む。ベネズエラ電力公社もGEベルノバと合意を結んだ。
原題:Chevron, Eni Lead Wave of Deals to Lift Venezuela Oil Output (2)(抜粋)
--取材協力:David Wethe.
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